家の壁 塗り替え 見積もり

まずは外壁の調査から

 

住宅の現地調査

家は、言うなれば人の身体と同じです。
わたしたちは、定期的に健康診断を受けたり、身体に不調を感じたら医師を受診して、そこでもし病気が発見されれば必要な治療を受けます。
仮に手術を受けることになったとして、何も知らされないままいきなり手術台に乗せられたとしたら、誰でも不安に感じるでしょう。

 

また、手術が無事終了しても、お医者さんに何の説明もしてもらえず、ただ「手術は大成功。もう心配いりません。」とだけ言われたら、やはり納得・安心することはできませんよね。

 

そういったときには事前に、身体のどの部分に患部があり、良性か悪性か、どのような治療を施すのか、などの説明を受け、施術後は、患部の実際の状態や今後の見通しなど、細かな経過報告を受けたいと思うのが当然です。

 

建物もそれと同じで、適正な塗り替えをするためには、施工前に家の外壁・屋根の現状を知る必要があります。
なので、家の塗り替えを決意したら、まずいくつかの塗装業者に連絡をして「現地調査」を依頼してください。
そして、実際に外壁や屋根の劣化具合を見てもらい、どのような工事が必要で、どのくらいの費用がかかるのかを記した「調査診断書」と使用する材料の「仕様書」を出してもらいましょう。
これらは原則的に、どこの業者さんに依頼しても無料なので、余分なお金はかかりません。
逆に、こういう対応ができないところには、ぜったいに仕事を依頼してはいけません。

 

現地調査が終わり調査診断書と仕様書が出来上がったら、それらを見ながら修復される部分について、また工事の内容について、営業マンに説明してもらってください。
こうしたやりとりの中で、素人の素朴な疑問にも了寧に答えてくれたり、納得のいく説明をしてくれるか、ということから、業者さんの資質を見極めることができますし、信頼関係が築けると思います。

 

その上で、納得できる内容の会社だけに細かな工程ごとの「見積書」を出してもらい、工事の契約、工事発注という流れで進めれば、いい加減な業者に騙されるリスクはかなり軽減できるはずです。

 

見積書のチェックポイント

 

繰り返しになりますが、調査診断書と仕様書を提出してもらい、家の状態を把握してから見積書を受け取ります。
最初から見積りを依頼しても、結局トータル金額だけがわかるだけです。
施工の内容が理解できていない状況で、見せ掛けの金額が提示されてもまったく意味のないことなので、必ず現地調査から依頼しましょう。
※しっかりした業者さんは、わざわざ依頼しなくても、見積り前には自主的に現地調査を行うと思います。

 

わたしが聞いた注意ポイントは、もし営業マンが、調査診断書や仕様書の提出をする前から「とりあえず見積りだけでも出しましょうか。」などと言ってきたら、そこは断った方がよいということ。
それから、なかなか契約にたどり着けないことを感じた営業マンが、急に態度を変えて恫喝的な物言いになるという話も聞きました。
もし、営業マンが強気な態度に出てきたときは、家の塗り替えは自分の家のためにすることであって、業者のためにすることではない、ということを思い出して、毅然とした対応をしてください。

 

見積書のココを見る!

実際に見積書を受け取り、その中身を隅々までチェックすると、いろいろなことが見えてきます。
わかるのは金額だけではありません。

 

もちろん、全項目について事細かに確認するに越したことはありませんが、現実には素人ができるわけもなく・・・私もそうでした。
なので、私が習った必ず見るべきポイントを3つ。

 

  1. 塗らなければいけない箇所がすべて書いてあるか。
  2. 雨樋や雨尸などを塗る塗料は、外壁と同じランクの塗料になっているか。
  3. 支払い条件について。 ※見積書ではなく契約書に記載される場合が多いです。

 

この3点だけは、必ず確認しましょう。
外壁の塗り替えに関する不安の一つに、「あとから事前に聞いていなかった追加請求があるのでは?」ということがあると思います。←わたしは当初、すごく不安でした。
契約時は安かったのに、結局施工後に金額が跳ね上がつてしまったというケースですね。
現実に、そういった追加作業による多大な追加請求のトラブルはかなり多いヌリカエの担当者さんが話してくれました。

 

本来、きちんと現地調査をしていれば、老朽化が進んでいて修繕が必要な場所はすべて見積りに反映されているので、新規で何か別のことを依頼しない限り、追加請求が発生することはないはずです。

 

工事が始まってから、
「見積りには入っていませんが、ついでにべランダの床を防水塗装した方がいいですよ」
「ここは見積りに入ってないんですが、本当はここも塗り替えた方がいいです。ただ別にお金がかかりますけど、いいですか?」
などといわれたら、ついでにやった方がよいのかなと思ってしまうのが人間の心理ですが、そこはすぐにOKを出してはいけません

 

それから、塗料の材質についてですが、特に雨樋やや雨戸などの付帯部分は、多くの人がかなりの確立で失敗しているそうです。
どういうことかというと、外壁には20年もつような塗料を使っていながら、付帯部分は、その半分以下しかもたない塗料が使われているケースがとても多いそうです。
言うまでもなく、これでは意味がありませんよね。
塗料を塗る部分は壁・屋根・付帯部分すべて、同じランクの塗料で塗ることを、見積書の段階で確約してもらいましょう。

 

営業マンによっては、「雨樋などの付帯部分には、そんなに高ランクの塗料を使う必要はありません。雨漏りするわけでもありませんし、傷みがひどければ取り換えればいいのですから」と返事が返ってくることがあるそうですが、現実に塗り替えてから数年で、壁部分と雨樋・雨戸部分の状態が全然違ったら、納得できませんよね?
付帯部分だけ早めに劣化したからといって、そこだけのためにわざわざ足場をかけることは、常識的に考えればありえないでしょう。
そうならないために、外壁と屋根、それから付帯部分にまで、同じ耐久年数の塗料を使う必要があるわけです。
逆に言うと、付帯部分にまでこだわれない業者さんでは、良い仕事はできないと考えてよいでしょう。

 

それから、契約前に必ず、支払い条件も確認しておきましょう。
支払い条件は、契約書に記載される項目ですので、契約締結前に必ず確認してください。

 

見積書を確認・納得し、契約書を交わして、あとは施工を待つばかりとなったところに、こんな話を持ちかけられたら要注意です。
「工事を始める前に工事金額をいただければ、さらに10%値引きできるんですが・・・。いかがですか、先に代金をいただけませんか?」
工事代金の10%といえば結構な金額なので、ついつい「どうせ支払うお金だから・・・」と代金を全額支払ったところ、工事がなされないばかりか、連絡も一切取れなくなってしまったという恐ろしい話が、過去には本当にあったそうです。
なので、ぜったいに工事代金を先払いしてはいけません

 

工事費の支払い条件(時期、支払い方法)は、必ず契約時に決めるのが鉄則です。
そして、口約束ではなく、必ず書面に残すことが重要です。

 

消費者が不利にならない支払い条件(例)

  • 見積書(工事内容明細書)に記載されている各工程の工事前/工事後の写真がすべて提出され、同時に、取り決め通りに工事が完了したことを契約者が確認できたとき。
  • 工事完了の際は、契約者双方立会いのもと竣工検査を行い、工事および検査が完了したことを契約者が確認できたとき。

 

上記2つの支払い条件を、工事費の支払い条件として拒むような業者さんならば、契約は見送った方が無難でしょう。

 

工事写真の大切さ

 

家の外壁リフォームを考えるとき、誰もが今の家を美しく生まれ変わらせることばかりに注目します。
しかし、せっかく美しく仕上がったとしても、きちんと施工されなければ、その美しさを長期間保つことはできません
たとえば、10年もつ塗料を使用したとしても、塗り方が適切でなければ実際には10年ももたないのです。

 

そして、作業が丁寧に施されたものかどうかは、工事完了後2〜3年経った後でわかることです。
なので、家の壁の塗り替えを行う前や竣工したばかりの頃には、あまり工事後のアフターサービスの必要性を感じることは少ないかもしれませんが、実はアフターフォローはとても大切なことなのです。

 

施工後に起きる問題というと、たとえば10年もつといわれた塗料を使ったにもかかわらず、数年で塗装がが剥げてしまったといった、想定以上に早い劣化があります。
仮に、こういったトラブルが発生したら施主と業者さんの担当者との間では、
「あのとき確かに10年はもつと言われた!」
「こういった劣化は想定外です」
などといった口論になるでしよう。
もっと悪い場合では、クレーム対応をまったくしてもらえなかった、とか連絡すら取れない、という話も少なくないと聞きました。

 

工事写真帳

連絡が取れないなどは論外ですが、こういった場合アフターフォローに対する各業者の方針が大きく関係してきます。

 

とりあえず工事を依頼する前段階に、アフタートラブルを避けるための方策は、業者さんに作業中の施工写真を提出してもらうように依頼することです。

 

つまり、すべての作業工程毎に、きちんと写真を撮り、施工前・施行中・施工後の状態を記録させておくのです。

 

後日万が一、何か不具合が生じた場合に、言った・言わないの口論になってしまえば、双方の言い分は永遠にかみ合わないでしょう。
結局、業者の言い分に負けて泣き寝入りするか、いつまでも解決できずにうやむやになるか、といった結果しか生み出しません。

 

そんなときに、作業工程の写真があれば、その写真を根拠にどうして不具合が生じてしまったかを話し合うことができます。
それ以前に、作業写の提出を求めることは、作業工程を省かれたり、手抜きされたりすることの予防対策として、とても効果的です。

 

塗装工事では、上に塗料を塗り重ねられてしまえば、その下の状態を確認することは事実上不可能です。
ですが、元々の汚れやカビを除去するビフォーアフターの写真があれば、一目で作業が手抜きなく行われたことを確認することができます。
ほかにも、鉄部のサビ止めを塗る前と塗った後の写真なども有効です。

 

ここで大切なことは、工事を行った箇所すべての写真を提出してもらうことです。

 

もちろん、施工箇所すべてというと、それなりの写真枚数になりますが、代表的な1枚を提出してもらっても、それではきれいに仕上った箇所を提出されて終わりという可能性があります。
それでは写真を提出してもらう意味がありません。

 

仕事に責任を持っている業者さんなら、作業写真の提出依頼に対して、決してNOとは言いません。
ただし、作業写真の撮影は、必ず工事開始前に依頼して、しっかりと念を押しておきましょう。

 

外壁塗装工事の見積りや契約では、工事写真に限らず、何か取り決めをした際には、必ず書面に残してもらうようにしてください。
要は、証拠を残すということが、結局後々まで双方にとって大切なのです。